大人のやり直し英語

大人のやり直し英語 ―「外からみた日本」に学ぶ ―

水曜日 14:30~16:00(隔週)

 

英語に対するニーズがこれほど多様になった時代は、これまでなかったかもしれません。ただ、英語に触れる機会が増えれば増えるほど、「なんとなく」の理解ですませてしまい、いくら時間をかけても一向に身に着いた実感を得られないという方も、だんだん増えてきているようにも感じられます。

この講座は、イチから英語を学び直すことで、もっとも苦手な方でも時事英文レベルまで対応できるよう習熟して頂くことを目指します。いかなる状況でも対応可能な英語の力を構築するために求められる「基礎」は、次のみっつだと考えています。

「英文構成法」の完成(語法・構文・連語の体系的修得)

「英文批判の技法」への着目(長文読解の具体的アプローチ)

英文を深く読み込む「思考力」の獲得(背景知識への習熟)

一見遠回りように思われますが、この基本ルールを徹底させることで、正確な英文解釈・英作文を可能にしていければと考えています。もちろん、活きのいい口語表現を数多く紹介するなど、テキストには講師オリジナルの補充資料「英文批判のための重要テーマ集」を付録しています。

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それでは、具体的にどのような「視点」から英語を学んでいくか?――この講座では、「外からみた日本」を問題の中心に据えて、我々がどのような立場から世界と向き合うかをさまざまに考えてまいります。米国のTIME誌などで掲載された日本に関する記事や、『男はつらいよ』など名作邦画の字幕がどのように英訳されているか、そしてZENを通して日本文化を伝えようとしてきた英文(岡倉天心、鈴木大拙、鈴木俊隆ほか)、などなど……。日本をめぐって国際的に英語が用いられる「現場」に触れることを通して、読解・作文・口語会話の実践的な向上をはかります。なお、素材については受講者の方々からリクエストをお受けしますので、遠慮なくお申し出ください。

知的な刺激を受けつつ実践的な英語力を鍛えたいとお考えの社会人の方、生涯学習の一環として英語に取り組もうとされている方、英語を通して世界と日本を捉える方法を身に着けようとお考えの方、などなど、どうぞ率直な「好奇心」を胸に御参加ください。

 

◇講師プロフィール◇

 

飯島 孝良(いいじま たかよし)

上智大学外国語学部(仏語学科)卒、

東京大学大学院人文社会系研究科(宗教学宗教史学専門分野)博士課程修了。博士(文学)。

研究領域は、禅文化史(とくに一休)、宗教思想史(とくに近代日本における仏教とキリスト教)。

清泉女子大学講師、親鸞仏教センター(真宗大谷派)嘱託研究員。

主な著作に、「一休皇胤説と岐翁実子説」「一休の著作―『狂雲集』『自戒集』そして仮名法語―」「一休はどう読まれてきたか―その像の系譜―」(以上はともに、芳澤勝弘編『別冊太陽223 一休―虚と実に生きる―』平凡社、2015年)。

「基礎をどこまでもごまさかない」をモットーに、十数年にわたって国語・英語の指導に従事。

知識ゼロからであっても、体系的な知識の把握と文章の構造的理解を徹底することで、

自在に読み書きできるようになる講義をめざしている。

国語については東大など難関大学の入試問題指導から小学生低学年の国語指導、

英語については医系英語や難関理系英語から大学院入試英語などの指導に携わってきた。